“渓谷”と聞くと、心が躍ってしまうのはなぜだろう。かねてから行ってみたいと思っていた日本有数の渓谷、上帝釈峡に友達を誘ってハイキングに出かけた。新緑が美しい木々、帝釈川のせせらぎ。美しい景色に心を奪われ歩くこと15分。長い年月をかけて出来上がった鍾乳洞・白雲洞に到着した。狭い入口を入ると、鍾乳石、石筍、石柱など不思議な形状がライトアップされ神秘的な雰囲気がただよう。自然美を心ゆくまで堪能し、遊歩道に戻って歩くとすぐに石灰洞「鬼の唐門」や高さ10mの石柱「鬼の供養塔」を見ることが出来た。このあたりは、スケールの大きさゆえに、鬼伝説が息づいている場所。「もしかすると今でも鬼が住んでいるのかも」と思いをめぐらせながら歩いていると、国天然記念物の「雄橋」が姿を現した。川原に降りて大迫力の雄橋を下から見上げる。「ん~!絶景。来てよかったね」と隣ではしゃぐ友達の笑顔もうれしい。橋をバックにお決まりの記念写真を撮ったら、再度出発! 激しい流れを見せる「断魚渓」や「素麺滝」を楽しむと折り返し地点に。マイナスイオンを浴びながら、ワクワク感動しっぱなしの山旅は私達に明日に向かう活力を与えてくれた。